
属人的な仕事、どう減らす? 敏腕マネージャーの"一般化"術。 #社長賞への道
今回は10月に開催されたキックオフで、7-9月期の「社長賞 ベストマネージャー賞」を獲得した遊佐(ゆさ)さんにインタビュー。「経験が物を言う」と思われがちなキャリアパートナー(転職アドバイザー)の仕事を極限まで言語化・共有し、サービスクオリティの底上げに大きく貢献した遊佐さん。お悩みのマネージャーも多いであろう、「属人的になりがちな業務の一般化」について、その仕事術を伺ってきました!

▼遊佐さんはこんな人
中途入社2年半。転職エージェントサービス「エン エージェント」を提供する人材紹介事業部にて、若手のキャリアパートナー(転職アドバイザー)を束ねるマネージャーとして活躍中。趣味は旅行、甥っ子と遊ぶこと、晴れた休日に昼から生ビールを飲むこと。座右の銘は「才能の差は小さい、努力の差は大きい、継続の差はもっと大きい」 「みんな違ってみんないい」。
年齢も経験も関係なく、活躍できるようにしたい!
――改めて受賞おめでとうございます!まずは、もともと遊佐さんが今回の評価ポイントでもある「属人的なノウハウの言語化」に着手したキッカケを教えていただけますか?
ありがとうございます。一番は若手メンバーと話す中で感じた「一日も早くこの仕事のやりがいを感じて欲しい!」という気持ちでした。そして「キャリアパートナーは、年齢や経験に関係なく活躍できる仕事だ」ということを実証したかったんです。
この仕事はどうしても、経験や勘がものをいう職業だと思われがちです。もちろんそういった面も多少なりあると思いますが、でも、果たしてどうだろうか?と思って。属人的な業務やノウハウを丁寧に紐解き、言語化していけば、年齢や経験に関係なく活躍できるはず。そう思いました。
加えて、所属する組織としても、「〇〇さんだから出来るんだよね」という場面が多く、素晴らしいナレッジでも人がいなくなると風化していく…というもったいない状況があって。今後の組織のためにも、いま取り組む価値があると素直に思ったんです。

「それっぽい専門用語」に頼らないこと。
――では実際にどんな取り組みをされたのでしょうか?少し具体的に教えてください。
まず最初に始めたのは、資料化されていないノウハウの洗い出しからでした。これまで自分が成果を上げるためにやってきた行動、ノウハウ一つひとつを、「だれに」「いつ」「なんのために」という軸で整理する。何気なくやってきたことも含め、徹底的にです。
そして次にそれを言語化していくのですが、特に気をつけたのは「本質を理解してもらうために、専門用語・業界用語をむやみに使わない」ということです。どの業界もそうだと思いますが、転職エージェントという業種もご多分に漏れず、専門用語が多いんですね。
業界用語って使っていると雰囲気は「それっぽい」のですが、実は定義が曖昧で、人によって認識が違うことも多い。そういう言葉を使うのって本質的ではないですし、経験の浅いメンバーの理解を阻害してしまう原因にもなります。だから徹底的にわかりやすく・シンプルな表現で伝えようと。すべての説明を終え、理解してもらった後に、「いま説明したことを、〇〇といいます」と伝えれば良い。
そしてもう1点、ノウハウをより浸透させるためにやっていたのが、「メンバー間で再度教えあってもらう機会を作る」ということでした。メンバーも多かったので必然的にそうせざるを得なかったのですが、やはり「誰かに教えること」は、最も自己成長に効果のあるアウトプット手段だと再認識できました。
※人が何かを学ぶとき、「人に教える」という行為が、一番情報が記憶に残りやすいと、海外の実験でも証明されているそうです。

実は苦手意識があった「言語化」
――何気なくやってきた行動を誰でもわかるよう翻訳する…けっこう骨の折れる作業だったんじゃないでしょうか?
そうですね。求職者とのキャリア面談方法だけでなく、企業担当営業との連携、業界・職種理解、そして求職者の方の感情変化を察知すること、気持ちへの寄り添い方。すべてを言語化していくのは想像以上に量があり非常に苦労しました。
でも徐々にではありますが、メンバーから嬉しい声を聞く機会が増えてきて。知識を蓄えていく中で、少しずつ自分で考えて動けるようになる。自分が求職者の人生に関わる判断に介在し、価値を感じていただくことで、御礼を頂戴する場面も増える。成功体験を積み上げ、自信がついてくる。
そういった姿をみると非常に嬉しいですし、頼もしいですね。地道な日々も報われます…!(笑)
――それは嬉しいですね!ちなみに今回こういった取り組みをされて、遊佐さん自身、なにか得た気付きなどありましたか?
自分で弱点だと思っている点も、強い信念があればを克服し、結果に繋げることが出来るということです。
元々私は入社時から「論理性が低い」と怒られることが多かったんです。なので正直「言語化する」ということにとても強い苦手意識があって。まわりにも「私こういうの苦手だから」って公言していたりもしたんですね。ただ今思うとそれって自分が出来なかった時のリスクヘッジでしかなくて。組織やメンバーのためと思えば、自分がどう見えるかなど考えず、がむしゃらに行動できるということに気づきました。
目の前のメンバーが悩んでいる。困っている。それを見て、私自身も出来る限りの知識を振り絞り、全力で協力したい。私が変わろうと思えたんです。利己的な仕事の仕方は、時に成果を生むかもしれません。でもその先に利他がないと、長期的に組織に良い影響はもたらすことができない。そんなことに気付かされた時間でした。

もっともっと高水準なサービスを届けられる組織に。
――まさか言語化が大の苦手領域だったとは…!今回の成果からは全く想像がつきませんでした。では最後に、次に取り組みたいこと、注力したいことがあれば教えてください。
今回4月からマネージャーをさせていただいていますが、手を挙げたら任せていただける社風に非常に感謝しています。手を挙げる責任や、任せられたミッションの大きさに不安になることはありますが、「なにのためにやっているのか?」という意識を常に忘れず、新しいことへ常にチャレンジしていきたいと思っています。
そして、組織としてはまだまだパワーアップできる伸びしろがあると思っています。「入社後の活躍」にとことんフォーカスしたサービス提供で、業界のスタンダードを変えていく。その信念のもと、どのキャリアパートナーが担当しても、高水準なサービス提供ができるようもっともっとナレッジを共有し、組織としてのパワーを上げていきたいと思っています。
――遊佐さん、詳しいお話をありがとうございました!
ちなみに今回遊佐さん率いるグループに所属する伊藤さんが、なんと「社長賞新人賞」に選出。マネージャーとメンバーの同時受賞なんてシビれますね…!伊藤さんのインタビューもどうぞお楽しみに!

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この記事を書いたレポーター

- en soku!編集部
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