
「茨の道を選びたい」ーー人事から新規事業のマーケティングに転身した男の美学
背中で見せる、父の決断

2008年に新卒でエン・ジャパンへ入社した木元は、アルバイト採用や中途採用のサポートをする法人営業を経て、2013年に人事へ異動。エンの新卒採用における根幹を担ってきました。採用担当になって丸3年が過ぎようとしていた、2016年8月。木元に転機が訪れました。
エンが満を持して市場に投入した新サービス、エンゲージ。「求職者が得られる情報の最大化」「リソース(予算や人員)の有無に左右されない採用活動の支援」を目指した、完全無料のクラウド型採用支援ツールです。サービスそのものは無料なため、エンゲージを世の中に普及させていくためには、従来とは異なるアプローチが必要。既存事業の強みであった営業活動ではなく、マーケティング活動による認知獲得が欠かせません。木元はまったくの未経験ながら、その要職を担うことになったのです。
事業責任者である執行役員の寺田から話を聞いて、「(採用担当時代より)さらに上の視点から、業界に風を吹き込める」と感じました。「キャリアにプラスか」は関係なく、純粋に「より良い社会が作れそう」「子どもたちに親父のカッコイイ背中を見せられそう」が判断基準になっていました。(木元)
木元には、マーケティングの経験も知識もない。20代の社員が多い営業や人事組織と比べて、新しい部署は色々な会社でキャリアを積んできた猛者ばかり………。今までの成功体験すべてを捨てる覚悟で、なみなみならぬプレッシャーに直面していました。
今まで自社採用で関わる学生を、自分の子どもだと思って話してきました。彼らに伝えていたのは「一番茨に思える道を選択しろよ」ということ。 だから、カッコつけたいんです。…散々「挑戦環境を選べ」というメッセージを出してきた手前、「木元が守りに入った」とは言われたくないじゃないですか。(木元)
戸惑いだらけだった、自分探しの上京ストーリー。

つねに茨の道を選ぶ。そんな木元のルーツは、キャリアへの強烈な失敗体験にありました。
学生時代に見ていたドラマの影響から、美容師を志していた木元。最短の道で店を持ちたいと考え、商業高校卒業後はすぐに地元の美容室で働き始めました。ところが意気込みとは裏腹に、わずか半年で退職することになります。
夢のためにすべてを捨てる覚悟ができていなかったんです。憧れが先行していたから、仕事を通じて何をしたいのかが見えていなかった。遊んでいる同世代の友だちを見て、気持ちがブレブレになっていました。(木元)
自分は何がしたいのか…フラフラとその日暮らしをしていた木元は、社会的な成功者と身近に触れあえば、なにかヒントが得られるのでは?と単身上京。これぞ一流、というイメージがあった銀座のクラブで働きはじめました。
クラブでは先輩の話を立て膝で聞くサバイバル術とともに、経営者の本音を聞き出す技術を習得。そして、木元はあることに気がつきます。誰しもが「ヒト」の領域で悩んでいたのです。
腹くくって頑張れるなら、いいんじゃない。うちの営業は、いろんな会社の経営者・人事のサポーターになる仕事だから。毎日が転職活動みたいなもんだよ。(エンの採用担当)
その一言が入社の決め手となり、入社。宣言どおり、営業として誰よりも成果にこだわって働きました。とにかく電話をかけ、新人ながら所属部署全体が目標達成するための仕掛けを考え、クリスマスには1人ケーキを持って顧客企業へ飛び込み訪問したことも………。
頑張りが認められたのか、入社2年目には新拠点の立ち上げメンバーとして選出されることになりました。
あの時。誰よりも活躍していたと言うと嘘になるけど、努力だけは負けていなかったのかもしれません。拠点立ち上げは、期待も含めて挑戦の機会をもらえた、という認識でした。(木元)
採用の仕事は、集めて選考するだけじゃない。

木元も含めた数名で立ち上げた新拠点は、全社で表彰されるほどの実績を記録。活躍が新たな挑戦の場を呼び込み、木元自身も管理職に。後輩の育成も任されて、順調なキャリアを重ねているように見えました。
一方で木元自身の気持ちには、迷いが生じていたようです。企業が抱える課題に対峙すると、既定の商材では解決しきれないものも多々存在します。いつしか木元も、「自分の想いを込めたサービスを創ってみたい」「仕掛けをする側になってみたい」と考えるようになりました。
自身のキャリアにとっても、営業だけでなく「新規アイデアをカタチにする」企画よりのスキルを積んだ方が得策ではないか――。事業企画、経営企画など多くの選択肢がある中、これまでの経験やスキルがもっとも活かせる場として「人事」が第一候補に挙がりました。
実は転職活動をして、何社か内定も頂きました。でも、「会社が目指すもの」「理念」に心から賛同できる会社は見つからなかったんです。人事をやろうという人間が、自信を持って「うちに来いよ」と誘えない。致命的な欠陥なんじゃないか?それで、人事になるんだったら、エンじゃなきゃダメだと気がついたんです。(木元)
当時のエンは、営業から先のポジションが非常に少ない状態でした。このまま働いても、次は営業統括のポジションに進むしかない、キャリアチェンジは難しそう、と木元が考えるのは自然な流れだったのかもしれません。
その後、熱意が実ったのか人事への異動が決定。2013年11月から自社の新卒採用を任されることになりました。活躍している社員の声に応える、常に挑戦環境を提示する会社。エンは木元に、そんな印象を残したようです。
「想いを込めた仕事を創りたい」――。その言葉通り、自社採用では「地方学生の採用」「0から1を生み出せるイノベーション型人材の発掘」を実現する「地方学生限定企画」「事業開発型インターンプログラム開発」といった新たな取り組みへ次々に着手。新規事業への意欲を燃やす経営陣の要望に答え、多様性に富んだ社員を仲間に加えていきました。
ともすると「コストセンター」と揶揄されかねない人事部門において、経営戦略に直結した動きをしていたのです。
求人サイトの運営会社が言うセリフではないかもしれませんが…サイトに出稿したり、採用イベントに出たりして応募者の数を集めて選考するだけが、採用を担う人事の仕事じゃない。 どんな人を採用すれば会社を良くしていけるのか。戦略を立てて仕掛けていけば、人事の価値は高められるはず。エンの営業も、その伴走者でいてほしいですね。(木元)
すべては、「入社後活躍」を業界のスタンダードにするために。

そんな木元が新たに心血を注ぐ、エンゲージ。
採用ホームページ作成から応募管理、エンが運営する求人サイト「エン転職」へのスカウトメール配信、といった採用のあらゆる機能を搭載しています。すべてが完全無料で利用できることから、リリースの1ヶ月後には利用開始企業が1万社を超えるほど、大きな反響を呼んでいました。
エンゲージの今って、まだ実現したい世界の1ミリ。氷山で表すなら、一角どころか氷のカケラしかアウトプットできていない状態なんです。(木元)
「HRテック」と評されるほど、人事業務に関するサービスは次々にローンチされ、効率化・省コスト化が進んでいます。企業の採用活動も、従来のような人員や予算の過多ではなく、人事自身の企画や経営へのコミット次第で成果が変わる可能性を持ちはじめてきました。木元は自身の採用経験から、エンゲージが企業の人事力を上げる解決策になりえると感じたのです。
人事からマーケティングは、珍しい職種転換にも見えますが、木元自身にはキャリアチェンジという意識がほとんどありません。なぜなら、自身の仕事を通じて実現したいものは変わらないから――。
キャリア選択というよりは、生き方選択に近いですね。僕はエンが提供するサービスに共通する「入社後活躍」の考え方に、すごくコミットしている。HR業界のスタンダードな考え方にしたいんです。新たなミッションは、業界インパクトの高いプロダクトに関わることだと捉えています。(木元)
採用支援は、入社をゴールとした事業運営になりやすい。エンでは入社後のミスマッチを防ぐため、一見応募の阻害要因になりうる「社員・元社員のクチコミ」「仕事の厳しさ、向いていない人」を求人原稿に記載したり、事業効率を下げかねない「入社後3年間の転職者フォロー」をしたり、想いを事業に反映させています。
人材業界の提供価値を、「採用」で終わらせたくないんです。「入社後活躍」をKPIに置くと、企業は募集情報を出す段階から誠実にならざるを得ない。人を大事にする会社が増えれば、働く人の目線も上がってポジティブに働けるはず。そんな大人であふれたら、子どもたちが夢や希望を持てる社会が広がると信じています。(木元)
新卒採用がミッションだったときは、学生に啓蒙した上で、社会変革を実現する仲間探しをしていた木元。やりがいも大きく、誇りを持って仕事をしてきました。
今も社内外問わず、彼をしたう木元チルドレンがたくさんいます。子どもを含めて、自分が関わってきたすべての人に「仕事の目的」を胸を張って語るため、明日から木元は新たなフィールドでの活躍を体現していきます。

「成長する環境で働きたい」「入社後活躍、の考え方に共感した」という方はこちら。積極採用中!

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この記事を書いたレポーター

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